目覚めろと声がする。
誰かが俺を呼んでいる。

さぁ まどろみから抜け出そう。







君の為に僕は生きよう〜その名を知らず〜







ココハ、ドコダ・・・・・・?


コポリ。
気泡がはじける。

薄く目を開けると、そこは柔らかな光で満ちていた。
そして時々、目の前をきらきらとしたものが通り過ぎる。

一度目を閉じて、再び開く。
すると先ほどのきらきら光る銀色以外に、強い光を放つ金色も見えた。

コポリ。
その輝きに手を伸ばそうとして、カツン・・・と指が何かにはばまれる。

カツン、カツン、カツン・・・
それはきっと微かな音だったが、何度も繰り返していると、そのきらきらが気づいてくれたようで、こちらとあちらをはばむもの――後にガラスだとわかった――に手を付いて覗き込んできた。

それからすぐに周りにいる何人かの人々に指示を飛ばし、しばらくすると己の周りを満たしていた液体が徐々に引いていった。

液体が全て引いた後、体の各所に取り付けられていたコードやチューブが取り除かれ、こちらの意識ははっきりしないまま真っ白な部屋に移された。
その間中、きらきらの周りにいる人々が「成功だ・・・!」とか「ぜひ次の開発を」とか言っていたようだったが、それはともかく、ずっとそのきらきらだけが「ライナ・・・」と呼びかけてきていた。

ライナ―――それが自分の名前なのだろうか。
自分の頭の中には現在、己が魔法を組み込んだ生物兵器であると言う認識と生物兵器であるため・・・・・・・・・の知識が入っているだけだった。

頭はボンヤリとしたまま周りの流れに身を任す。
すぐ近くには金と銀。

そうして、きらきらが自分の名前を呼んで優しい目をしているのを見つつ、俺の意識は途絶えた。



アナタハイッタイ、ダレデスカ・・・・・・?








日記連載からの再録(?)です。

お、乙女ライナさんだ・・・!(前のシオンも乙女だったけど)
名前出せないから代わりにつけましたが、きらきらって・・・(オイ)
自分でやってて何だけど、恥ずかしいね。(きっぱり)

(05.03.25初up)