*1.朝(ハガレン/ロイエド/映画終了後?)





「・・・・・・・・・・・・朝、か。」



瞼の向こう側から射るように入ってきた光に覚醒を促され、 仕方なく、ゆっくりとした動作で起き上がった。

カーテン越しの太陽光は白にも金色にも見えて、 どうしても傍らにいないあの存在を思い出してしまう。

ベッドにあるのは自分一人ぶんの熱のみ。

金色の髪も鉛色の手足もないここは、 何故だか酷く冷たい感を受けた。



「君は・・・今頃どうしているのだろうね。」



シーツに包まって眠っている?

またお腹出して!と弟に怒られていたり?

それともまた文献の読みすぎで貫徹とか?



色々と想像できてしまって、 クスリ・・・と、口元には薄く笑みが刻まれる。

微妙に寝癖のついた黒髪を右手で掻き揚げ、 それからザッと勢い良くカーテンを開けた。

部屋を満たすのは金色。



君の色だ。





「おはよう、エドワード。

こちらは今日もいい天気だよ。」





さぁ。一日が始まる。




















*2.昼(伝勇伝/シオライ/inローランド)





とある二人の会話



「ライナ、起きろ!もう昼だ!」

「うー・・・ごめん、フェリス。今日は寝かせて。」

「何を言っている。これからウイニット団子店へ行って、貴様はその荷物持ちをする運命なのだぞ。」

「そんなめちゃくちゃな・・・って、ハイハイ。ごめんって。頼むから剣は下げてくれ。」

「(本当におかしいな)・・・・・・どうかしたのか?ライナ。」

「今日は朝までシオンの所にいたんだよ。」

「・・・・・・・・・・・・・・・ほぅ。」

「・・・仕事ですよ?フェリスさん。」

「ふぅん。」

「なになになになに!一体何考えてんだよ!」

「フッ・・・別に。そうだな、今日はゆっくり休め。
それから、痛いのならあまり無理はするなよ。相当キツイらしいからな。」

「ちがーうっ!」




















*3.夕方(BLEACH/白黒)





血でも滴り落ちそうなくらい真っ赤な夕陽。

それと同色に染まった部屋で寝そべっていると、腹の上に人間一人分の重みを感じた。

こちらを見つつ、嫌な笑みを浮かべるソレは自分―――否、白い闇だ。



「なんでお前がココに居んだよ。」

「さぁな。逢魔が刻、だからじゃねぇ?」

「ふざけんな。早く俺の上から退け。」

「押し倒されてるようで気に入らないか?」

「テメーに見下されるのが気に入らねーんだよ。」



こちらが言い返すたびに、ソレはますます笑みを深くした。



「何なら俺の上に乗ってみるかい?」

「俺に自分で腰を振れって言ってんの?お断りだ。」

「そりゃザンネン。」



ムカツク笑みを保ったまま、ソレは肩をすくめる。

纏っている白い着物が赤ではなく随分暗い色に染まってきているのを見て、

ただ漠然と、ああ日が沈む・と思った。









「ちっ」



聞こえてきたのは小さな舌打ち。

意識をそちらにやれば、ソレが沈む夕陽を見ながら忌々しそうに「時間切れか」と呟いた。

夕陽から再び視線を戻したソレは、こちらの首筋に顔をうずめ、

チクリとした痛みを与えて囁く。



「忘れんなよ。お前は俺のモンだ。」



そうして空気に溶けるようにソレは消えた。

残ったのは静寂。

そして白い闇の赤い痕。




















*4.夜(伝勇伝/ティアライ)





「これはお前の色だな。」



そうポツリと零したのは、僕と同じ神の眼を持つライナ・リュート。


仲間たちのところへ向かっている僕らは、ローランドの国境を越えてから少し進んで

木の生い茂った此処にたどり着き、夜を明かすことにした。

辺りは真っ暗で木の葉の間から覗く星の光が唯一の光源。

そんな中、夜空を見上げてライナが小さく呟いたものだから

僕はビックリして彼の横顔を見つめてしまった。


空に浮かぶ星がその瞳に映り込み、濡れたその場で小さく輝く。



「・・・僕の色、かい?」



最初に返せたのはそんな言葉。

するとライナは僕のほうに顔を向けて「そう。」と言った。



「今夜は雲ひとつない綺麗な夜空。

たくさんの小さな輝きを散りばめた、何処までも深いぬばたまの闇。

・・・・・・ティーアの髪と瞳もこれと同じ。深い深い闇色だな。」



ライナは思ったことを素直に言っただけなんだろう。

だけど、僕は今この場所が暗闇でよかったと心底思う。

気づけば再び夜空を見つめ続けるライナの傍で、

僕は熱くなった頬といつもより速い鼓動を抱えて、ただただ小さく笑った。




















*5.深夜(BLEACH/浦一)





「あれ?浦原?」


本当にいたんだ・・・



そう言った一護に顔を向け、浦原はクスリと微笑う。



「コンバンハ。黒崎サンも真夜中の散歩ですか?」





とある一戸建ての屋根の上。


星の明かりを受けながら佇む死覇装姿。

虚の気配もないのにオレンジ色の髪を際立たせる衣装を纏っている一護へと、

浦原はカランと下駄を鳴らして歩み寄る。



「いや・・・なんかアンタがいるような気がして・・・」



目線をあわせることなく呟く一護に浦原は「おや?」と声を出す。



「霊圧は完璧に抑えてたはずなんスけど。」

「ンなもん知るかよ。何となく居るかなぁと思って来ただけなんだから。」

―――第一、俺は霊圧探るの苦手なんだよ。



そっぽを向く一護に浦原は笑う。



「じゃあこれは愛の力っスね!」

「なっ・・・!ば、っんなワケねえだろ!!」

「え〜」



一気に耳まで赤くなった一護を見て浦原は楽しそうな表情を浮かべた。



「あーもう!ニヤニヤすんなよ!!」

「だって嬉しいんですもーん。」

「もーんって言うな!もーんって!」



叫ぶ一護と嬉しそうな顔の浦原。


真夜中に一人、浦原が声に出さず一護を呼んでいたことなど

本人しか知り得ないことであるのだが。















(06.04.01up)














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